美容室に行きたい。
そう思いながら、気づけば半年ほど経っていました。
子どもが5人いると、自分のことはどうしても後回し。
時間にもお金にも余裕がなくて、美容室に行くことは、ちょっとしたお出かけではありません。
もはや、一大イベントです。
気づけば、毎日キャップ
髪の根元はしっかり伸びて、上は暗く、下は明るい。
きれいなグラデーションとは、もちろん呼べません。
さらに、白髪も元気いっぱい。
鏡を見るたびに気にはなるけれど、きれいに整える時間もない。
だから当時の私は、毎日のようにキャップをかぶっていました。
白髪も、プリンになった髪も、全部キャップのなかへ。
かぶってしまえば、とりあえず完成です。
問題が解決したわけではありません。
見えないように、全部まとめて隠しただけです。笑
ちなみに今は、毎日ひとつ結び。
隠し方が、キャップからヘアゴムに変わりました。
息子の卒業式。さすがに、このままでは行けない
そんな私が美容室へ行こうと思ったきっかけは、息子の中学校の卒業式でした。
卒業式の前日。
鏡を見ながら、さすがに思いました。
「明日、卒業するのは息子なのに、私の白髪の方が目立つかもしれない」
それは困る。
ようやく私は、美容室へ行くことを決めました。
美容室へ行くだけなのに、簡単ではない
美容室に行くためには、当時3歳と4歳だった下の子たちを、上の息子と娘にお願いしなければいけません。
二人に預けることも、正直とても心配でした。
私がいない間に泣いたらどうしよう。
困らせてしまったらどうしよう。
美容室へ行くだけなのに、考えることが多い。
予約を取っただけでは、まだ安心できません。
ゲームセンター待機作戦
その日は、みんなで一緒に美容室の近くまで行きました。
私が髪を切っている間、下の子たちは上の息子と娘と一緒に、近くのお店にあるゲームセンターで待ってもらうことに。
名付けて、ゲームセンター待機作戦です。
何かあれば、すぐに美容室へ来られる距離。
完全に離れた場所で待ってもらうより、すぐに会えると思えるだけで、少し安心できました。
子どもたちはゲームセンター。
私は美容室。
行き先は違いますが、それぞれ久しぶりのお楽しみ時間です。
制限時間は、できるだけ短く
行きつけの美容室は、私の事情もよく分かってくれています。
「今日はカットだけ」
「今日はカラーだけ」
そんなお願いもできて、施術も早い。
この日はカットとカラーをして、1時間ちょっとで終わりました。
美容室といえば、ゆっくり自分をいたわる時間。
……と言いたいところですが、私の頭の中にあるのは、ほぼ子どもたちのこと。
泣いていないかな。
困らせていないかな。
今ごろ、何回目の「ママまだ?」かな。
髪はきれいになっていくのに、心はゲームセンターと美容室を行ったり来たりしていました。笑
半年ぶりに、自分のために使った時間
髪を切って、カラーをしてもらう。
たったそれだけのことなのに、気持ちまで少し軽くなりました。
毎日、子どもたちの予定や必要なものを優先していると、自分のことはどんどん後回しになります。
美容室に行くことさえ、簡単ではありません。
それでも、久しぶりに自分のために使えた1時間は、思っていた以上にうれしい時間でした。
きれいになりたいと思う気持ちは、なくなったわけじゃない。
ただ今は、自分のことを後回しにしながら過ごしている時期なんだと思います。
美容室に半年行けなくても。
毎日キャップでも。
今は、そういう時期。
また行ける時に行けばいい。
久しぶりに整った髪で迎えた、息子の卒業式。
主役はもちろん息子です。
でも、半年ぶりに美容室へ行けた私も、心の中でこっそり小さな拍手を送りました。


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